ミシュランガイドに載ったバンコクの汁そば屋 そのお味はいかに
イェンタフォー専門店【ナイウアン】(Nai Ouan)スクムビットソイ79支店に行ってきた。
タイにはイェンタフォー専門店がたくさんあるがこちらは1970年以来続く老舗でミシュランガイドにも載っているほどの名店だそうだ。
イェンタフォーとは中国語だと『醸豆腐』と書く。紅腐乳を使ったスープで食べるタイの麺類である。当然中国系タイ人の店が多く商売も上手い。
麺は主にクイッティオと呼ばれる米の麺が使われる。
クイッティオには3種類の太さがあり、細い方からセンミー、センレック、センヤイだ。イェンタフォーではセンヤイを使うのが基本だがガオラオと呼ばれる麺なしの状態を注文してる人も結構いる。
具は日持ちするように加工された全く味のしないイカ、茹でルークチン(魚のつみれ)、揚げルークチン、揚げワンタン、カリカリの揚げ豆腐、豚の血の塊、黄緑色の生のタイ空芯菜などが基本で、発酵臭と酸味があるピンク色のスープが特徴だ。
最初はこのピンク色で食欲が失せてしまうが慣れれば美味しそうに見えてくる。
ナイウアンの店舗は小綺麗だがクーラー無しの店内と店先に調理台を出した普通のスタイルの食堂だ。スタンダードなイェンタフォーが一杯79バーツ。(59バーツのもあった。元々具が多いので高いのも安いのもメニューの写真が全部同じに見える)
正直むちゃくちゃ高い。その割に量は少なく特にこれといった特徴がある味でもない。普通のイェンタフォーである。
これだったらすぐ近くのソイ77/1を入ってすぐ左側にあるクイッティオ屋Rahja Fishball Noodleのイェンタフォーの方が美味いし量も多い。値段は40バーツ。
半分である。当然こちらの店の方が客が多いしこの道を通るタイ人の間でもそこそこ美味しい店として知られている。
この店、以前はソイ77/1の入り口で軒下と道路にテーブルを出して営業していたが常に客でごった返していてなかなか座ることができなかった。
警察から指導が入ったのか何年か前にすぐ隣のタウンハウスに店舗を構えた。なぜか店舗を構えた途端に客の入りが悪くなったが特に味が変わったわけではない。
この店の難点を強いて上げれば衛生面であろうか。
たまにではあるがちょっと危険な香りがするルークチンが入っていることがある。
タイ人は平気で食べているがやはり日本人にはちょっと気になるかもしれない。
でもナイウアンの半額である。私も当然こっちの店にしか行かない。
ちなみにいつも頼むのはイェンタフォー・トムヤム・センレックである。略してレック・フォー・トムヤムと早口で言った方が通じやすい。
注文時にトムヤムの一言を入れると辛酸っぱいタレをかけてくれて普通のイェンタフォーよりも味が濃くなり辛くなる。
私はイェンタフォーに限らず麺はいつもセンレックかママーに決めている。
センミーはボソボソしてて米麺の独特の匂いがあり、正直臭い。センヤイは食べにくいしベロベロしてて気持ち悪い。
中庸を知れと言うように、やっぱり中間の普通のセンレックが一番いいのだ。
そして生麺を出している店であえてインスタント麺のママーを選択することになんの罪悪感も感じなくなったらあなたも立派なタイ人の仲間入りだ。