ラオスの【カオピヤック・セン】とタイにおける米麺の考察
【カオピヤック・セン・ガイ】
手前の四角くて黒い具は鳥の血
ラオスで麺と言えばまず【カオピヤック・セン】である。米から作った麺だ。
ベトナムの【フォー】と同じ麺であるが、【フォー】は牛骨の出汁が多い。ラオスの首都ビエンチャンでもフォー屋は結構あるがスープと具の違いだけで麺は同じものである。
【カオピヤック・セン】の具は普通2択になっていて鳥か豚である。注文する時に指定しなければいけない。
【カオピヤック・セン・ガイ】が鶏肉入りで【カオピヤック・セン・ムー】が豚肉入りであるが、スープは同じ場合が殆どである。
ちなみに【カオピヤック・カオ】はお粥のことで麺と一緒に売っていることが多い。
タイでは米から作った麺類は【クイッティオ】と呼ばれ、米の麺としては最も一般的だ。
センミー、センレック、センヤイと3種類有り、クイッティオ屋ではこれにバミー(中華麺)とママー(インスタント麺)が選択肢に加わるが、バミー屋はバミーしか出さない場合がある。
【バミー・キオ・ムーデーン】
タイには【カオピヤック・セン】や【フォー】と同じ麺も存在する。これは【クイチャップ・ユアン】と呼ばれ、タイでは【クイチャップ】の一種に分類される。
一般的にタイで【クイチャップ】といえば、ペンネと言うかマカロニと言うか、筒状になったモチモチした食感がある麺のことだ。【クイチャップ・ユアン】を置いている店は少ない。
また、【クイチャップ】はクイチャップ専門の店で売っている場合が多く、【クイッティオ】と一緒に売っていることは稀である。
タイではその他にも【カノムチーン】(中国のお菓子と言う意味)と呼ばれる米の麺があり、これはカンボジアにも同じ麺がある。
米粉を水で溶いてドロドロの状態にして、いくつもの小さな穴を開けた空き缶みたいな入れ物から熱湯の中に流し入れて固め、冷水で洗う。
米の麺と一言で言っても、作り方も多様でいろいろな呼び方があり食感も全く別物になってしまう。
また、国が違って名前が変わっても全く同じ麺と言うこともある。やはり東南アジアは小麦よりも米であり、それだけ土地が肥沃だということなのだろう。